道
そこは、かつて山野だった開拓されていない手つかずの大自然でした。しかし、獣や人が歩き長い時間をかけて道をつくりました。
さらに、通りやすい道は、できた頃より広く大きくなっていきます。大きくて広くできた道は、安全の証でもあります。
人として学ぶ道もあります。古来より多くの人々が学び、その道を通ってきました。
危険性もなく安全に生きて来たその道では、過去の人々が歩いて来た証こそ時間の安心というものになります。
それらの道を学ぶということは、安全と安心を学ぶことになるのです。
人生において自らを創る道もあることを忘れてはなりません。その道は、他人が歩きやすければ、大きくも広がりを見せるでしょう。
人生とは、多くの道を歩くことにあります。真っ直ぐな道やくねり曲がった道などがあり、細い道や広い道も歩きながら心を修養していくことこそが、日々の中で行える学問の時間になります。
それこそが、人生における成長の瞬間なのです。
分け隔てなく老若男女が学ぶ気になれば、どこにでも教科書や指導者は必ずいます。しかし、その気にならないから見つからないのも学問なのです。人は、知ることが始まりと多くの方が思っていますが、知る前に何に気が付くのかが大事で、その気こそがその先へ向かわせるための原動力になるのです。